dancedition

バレエ、ダンス、舞踏、ミュージカル……。劇場通いをもっと楽しく。

オハッド・ナハリン『LAST WORK ーラスト・ワーク』インタビュー!

この秋2年ぶりの来日公演を行うバットシェバ舞踊団。芸術監督オハッド・ナハリン演出振付作『LAST WORK−ラスト・ワーク』をもって、日本4都市を巡ります。来日に先駆け、ナハリンにインタビューを敢行! 作品に込めた想いをお聞きしました。

『LAST WORK—ラスト・ワーク』というタイトルに非常に意味深いものを感じます。『LAST WORK—ラスト・ワーク』に込められた意味、想いとは?

ナハリン>まず、このタイトルを文字通りとらえるべきではないでしょう。この言葉の持つドラマチックな響きが好きで、これまでの作品全てに『ラスト・ワーク』というタイトルを付けたかったくらいです。タイトル自体は作品についてほとんど何も語っていません。この作品に込めた意図、想いは、感覚に耳を傾け、それを振付けにしていった結果です。耳を傾けることにより、意図や想いがあらわれてきます。我々は感覚をコントロールしたりつくり上げることはできませんが、感じ取ったものをコントロールし、つくり上げることはできます。

 

©Gadi Dagon

©Gadi Dagon

 

本作のクリエイション法は? 現場でダンサーからインスピレーションを受ける作家や、あらかじめ自身の中で振りを用意していく作家と、振付家によってさまざまなスタイルがあるとお聞きします。ナハリン氏はどういったスタイルで創作することが多いですか?

ナハリン>私が事前に準備しておいたものと、スタジオでダンサーたちと一緒に見つけたものを組み合わせます。準備したものと実際に起こることのギャップが大きければ大きいほど、制作過程はより良いものになります。私の目標は、全てのスタイルに対して自由であることです。

 

©Gadi Dagon

©Gadi Dagon


本作の創作の発端となったもの、創作する上で大切にしたものとは?

ナハリン>創作することで、これまで行ったことのない領域、存在すら知らなかった場所に辿り着くことができます。それは私の探求、人生、他者と共に発見したものを共有する力に結び付いていきます。共に作品をつくる寛大なダンサーやミュージシャン、芸術家の貢献が糧になっています。

 

©Gadi Dagon

©Gadi Dagon


ナハリン氏にとって創作に欠かせないものとは?

ナハリン>重力です。

 

©Gadi Dagon

©Gadi Dagon


楽曲はどのようにセレクトされましたか? また本作でこだわったポイントは?

ナハリン>『ラスト・ワーク』の音楽はほぼ全てGrischa Lichtenbergerに依頼しました。しかし忘れてはならないのは、ダンスは音楽に依存せず、音楽を必要とすらしない、ということを念頭に置くことが大切だということです。それにより、たとえ初演の後であったとしても、自由に音楽を選び、変え、並び替え、編集し、修正し、ミックスすることができます。全体の雰囲気やグルーブ感、エネルギーに作用する音楽を探しますが、時にそれは、作品の拠りどころ、慣れ親しんだ意味合いやスタイルの強みになることがあります。そして、作品においてその他全ての要素との緊張感を保つことができるのです。

 

©Gadi Dagon

©Gadi Dagon


『ラスト・ワーク』は2015年にイスラエルで初演を迎えています。反響、手応えはいかがでしたか?

ナハリン>私は作品に対する反応について話すことが好きではありません。それは観ている人たちがすべきことだと考えています。

 

©Gadi Dagon

©Gadi Dagon

 

 

-コンテンポラリー