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Kバレエ カンパニー 栗山廉インタビュー!

Kバレエ カンパニーの3月公演『バレエ ピーターラビット™と仲間たち』と『レ・パティヌール〜スケートをする人々〜』に主要キャストとして出演する栗山廉さん。さらに、夏以降もバレエジェンツの札幌公演、大型ミュージカル『ビリー・エリオット』の出演が控えるなど、幅広い活動が続く同団きっての若手注目株です。今人気急上昇中の栗山さんに、3月公演の意気込みと、多彩な活動、今後の展望についてお聞きしました。

2014年1月、Kバレエ カンパニーに入団。入団にあたりオーディションを受けていますね。

栗山>日本に帰国後札幌で10ヶ月くらい過ごし、その後Kバレエ カンパニーに入りました。Kバレエ カンパニーの舞台は客席で観ても本当に楽しいし、もちろんディレクターは男性ダンサーにとってものすごく大きい存在です。あるとき『ラ・バヤデール』の新制作のタイミングで団員を募集しているのを知り、僕もちょうどバレエ団に入りたい、プロになりたいと思っていた時期だったのでオーディションを受けました。オープンオーディションで、最終的に合格したのは僕と井平麻美さんのふたりです。

 

(C) TOKIKO FURUTA

(C) TOKIKO FURUTA

 

入団後まもなく『白鳥の湖』の主演に大抜擢。プロダンサーとして順調なスタートを切っています。

栗山>入団後1年半で『白鳥の湖』全幕の主演を踊らせていただけたのは、僕にとってすごく大きな出来事でした。『白鳥の湖』全幕の主演というのはやはり夢でしたから。キャスティングされたときはプレッシャーなどいろいろな気持ちが沸きましたが、うれしいという想いが一番強かったのは確かです。ディレクターに“俺が教えるから”と言っていただき、“やった、ディレクターにみてもらえる!”と思いました。ディレクターに直接みてもらえるというのはすごく貴重で、実際ディレクターの指導を受けると全然違います。

テクニック面もたくさん教わりましたが、やはり表現面が大きかったですね。感情を自分の中に秘めているだけではだめで、その出し方というか、ディレクターが引き出してくれるような感覚がありました。ディレクターが実際に演技をしてみせてくださるんですけど、こちらは教わってるのに感動してジーンとするようなシーンもあって。そうなると自分も出さざるをえないというか、どんどん出さなきゃという気持ちになる。追い込まれていた部分もありましたけど、本番までひたすら熱中した時間を過ごしました。

舞台が終わったときは本当にほっとしました。もちろん課題はたくさんありましたけど、やり切ったという思いでいっぱいでした。カーテンコールであんなに拍手をいただいたことはなかったので感動しましたし、仲間の温かさもすごく伝わってきて、感謝の気持ちで一杯でした。本当に味わったことのない幸せがありました。

 

(C) TOKIKO FURUTA

(C) TOKIKO FURUTA

入団から現在までを振り返り、今の心境をお聞かせください。

栗山>想像以上に恵まれていて、入団以来踊る機会をたくさんいただいてきました。ハードな面もありますが、こんなにいろいろな経験ができてうれしい気持ちの方が強いです。今23歳で、入団して丸3年が経ちました。『白鳥の湖』の後も、『シンデレラ』『くるみ割り人形』と全幕の主役を立て続けにいただきました。経験により培われるものもあるけれど、回数を重ねるごとにフレッシュ感だけでは許されない部分も出てくる。そういう意味でのプレッシャーというか、責任感は回を重ねるごとに増している感じがします。

 

(C) TOKIKO FURUTA

(C) TOKIKO FURUTA

目指すはプリンシパル?

栗山>はい、それはあります。ありがたいことに王子役を踊る機会を多くいただいているので、まずは王子役を極めていきたいと思っています。同時に役にとらわれないような、何でもできるダンサーになりたいと思っていて。それはプリンシパルの条件でもありますよね。

 

(C) TOKIKO FURUTA

(C) TOKIKO FURUTA

今後の目標、展望は?

栗山>昨年は充実していて、漢字であらわすとすると“進”でした。今年の目標は“成長”でしょうか。これから先もやりたいことはいっぱいあって、バレエでは『ロミオとジュリエット』のロミオ役を演じてみたい。クラシック以外のジャンルもチャンスがあればどんどん挑戦していきたいです。どの歳になっても成長していきたいし、常に変化していきたいと思っています。

 

 

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