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井手茂太『薄い桃色のかたまり』インタビュー!

イデビアン・クルーの井手茂太さんが、さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』の振付を担当! 平均年齢78歳というゴールド・シアターのメンバーと、井手ワールドが出会い生まれるものとは……? リハーサル中の井手さんに、本作への意気込みと稽古の手応えをお聞きしました。

岩松さんをはじめ、三谷幸喜さん、野田秀樹さんなど、錚々たる演出家直々のご指名のもと、さまざまな演劇作品で振付を手がけています。

井手>先日音楽劇で初めて三谷さんとご一緒して、そのあと野田さんが演出した歌舞伎公演の振付をさせてもらいました。歌舞伎の方はそれほど踊るシーンはないけれど、ちょっとした所作や振りを渡しています。歌舞伎役者さんなのですごく慣れてらして、特に女形の方たちなんてただハケるだけでもすごくきれい。そこはさすがだなって思いましたね。

 

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さらに、新たな取り組みとして、北九州芸術劇場でダンスカンパニーの立ち上げに携わっています。

井手>地方の劇場の場合、東京から持っていった作品を上演するというのが通常のパターン。でも、それだけでは面白くないなと以前から思っていました。北九州芸術劇場は演劇だけでなくダンスにも力を入れていて、開館前から何度もお世話になっていました。今回新たに若手育成の企画を立ち上げたいという話をもらって、それならば地方の劇場で面白い作品をつくるいい機会なので「カンパニーをつくってみてはどうか?」と提案したんです。すると劇場側も同じ構想を持っていたので、意気投合して実現しました。

 

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メンバーは地元で活動している人をチョイスしようということで、オーディションを開催しています。選んだ方々は基本的にダンス経験がある人たちですね。選考基準は単純にチームワークです。踊りはできて当たり前で、この人とこの人を組み合わせたらどうなるんだろうとか、僕がいないとき自主練したら誰がリードするんだろうとか、まずチームワークを考えて選びました。どんな場合でもチームワークはよくみます。

今回は僕が振付しますけど、毎回振付家が変わってもいいし、ダンサーも毎回オーディションで決めてもいい。今後どうなるかはわからないけど、僕がそのいいスタートを切れたらいいなと思っている。九州だけでなく、地方はすごく元気がいいですよ。ダンスも盛んで、広がる芽はあると思います。東京からカンパニーを呼ぶばかりではなくて、地元でもっとつくったらいいのになって思う。僕も九州出身なので、そこはがんばって欲しいところ。ちなみに岩松さんも長崎出身で、野田さんも生まれが長崎。ちょっと面白い偶然ですよね(笑)。

 

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休みなく舞台が続いていますが、忙しい日々の中の束の間の楽しみ、自分へのご褒美といえば?

井手>お酒ですね。毎晩飲んでます。シーンができなかったときは発泡酒。今日はシーンが上がったなというときは、ご褒美としてちゃんとしたビールを飲んでます(笑)。

 

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-コンテンポラリー