マニュエル・ルグリ『ルグリ・ガラ』インタビュー!
この夏開幕を迎える『ルグリ・ガラ』。イザベル・ゲランを筆頭に、豪華キャストが集まりました。ダンサーはどのような基準で選んだのでしょう。特に注目すべきキャスト、期待するダンサーはいますか?
ルグリ>このメンバーをキャスティングできたことにとても満足しています。彼らはみな才能あふれるダンサーであり芸術家です。また彼らはそれぞれ異なる視点で私に似ているところがあります。
英国ロイヤル・バレエ団のマリアネラ・ヌニェスとワディム・ムンタギロフ、ボリショイ・バレエのオルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンは、世界的にも非常に名高いダンサーであり、また私自身高いクオリティを持つ彼らのことをとても尊敬しています。彼らはみなウィーン国立バレエ団にもゲスト出演してくれていて、スミルノワ&チュージンは5月14日と17日に、ヌニェス&ムンタギロフは6月4日に、それぞれ今シーズンの最後にウィーンでヌレエフ版『白鳥の湖』に主演します。彼らは今の時代を築く本当に素晴らしいダンサーたちです。
ウィーン国立バレエ団からは、プリンシパルダンサーのニーナ・ポラコワ、デニス・チェリェヴィチコ、ダヴィデ・ダトが出演するほか、ソリストのニーナ・トノリ、ナターシャ・マイヤー、ニキーシャ・フォゴ、ヤコブ・フェイフェルリックと、デミ・ソリストのジェームズ・ステファンが出演します。彼らはみな私の芸術監督就任後に昇進したダンサーで、うち数人は私の就任時にロイヤル・バレエ・スクールやウィーン国立バレエ学校を卒業した若手です。彼らは大きな可能性にあふれた、まさしく“私(ルグリ)世代”のダンサーです。
また、エレナ・マルティンとパトリック・ド・バナが本公演に与えてくれる特別なアクセントや、イザベル・ゲランと再び一緒に舞台に立つ喜びを分かち合えることもとてもうれしく思っています。
舞台上も舞台裏もすてきな時間を過ごし、バレエへの深い情熱を日本のお客さまと分かち合うことが、本公演へ向けた私の期待です。

©KYOKO
プログラムはどのように決めたのでしょう。特に想い入れのある演目を教えてください。
ルグリ>まだプログラムの全てが決まっている訳ではありませんし、いろいろなことを考えている最中ですので、この質問にきちんとお答えするには少々時期が早いかもしれません。ただひとつ言えることは、出演者それぞれの一番の魅力を発揮できる演目を選んでいるということです。
ルグリの踊る世界初演のソロ作品に注目が集まります。どんな作品になりそうですか? 振付を手がけるナタリア・オレクナについてもお聞かせください。
ルグリ>これまで日本で何度も舞台に立ち、いろいろな作品を踊ってきました。なので日本のお客さまを驚かせる表現をするにはどんな作品・どんな振付家が適しているのか、プログラムを選ぶのはとても難しかったです!
ナタリアは非常に直観的で想像力に富んだ振付家です。ウィーン国立バレエ団でも彼女の振付けした『Contra Clockwise witness』という作品をウィーンやロシアのサンクトペテルブルクで上演し、大きな成功をおさめました。彼女はタリオーニ・ヨーロッパ・バレエアワードも受賞しています。とても一緒に仕事がしやすい人で、私と彼女のエネルギーが合わさることで、みなさんに素晴らしい作品をお届けできると信じています。
今回世界初演を迎えるソロ作品については曲が決まったばかりでその先はまだ見えていませんが、今シーズンの終わりには取りかかる予定です。

©Hidemi Seto Etoiles Gala2008