谷桃子バレエ団75周年ガラ開催! 森岡恋インタビュー
2023年4月の入団直後、ちょうどYouTubeがはじまり、いきなりフィーチャーされました。森岡さんの出演回は90万回以上再生され、大きな注目を集めています。
森岡>本当に激動の1年でした。もうジェットコースターみたいです(笑)。
「動画を撮るよ」という話は一応あったけど、最初だからどんな風になるかもわからない。プライベートな場所も撮るということで、最初はすごく戸惑いもありました。もういろいろな人に反対されました。親にもものすごく怒られました。しかも引っ越したばかりだったから、部屋に来ても何もなくて。家具もないし、窓にカーテンもついてなかったから、“本当にうちに来るの?”という感じでしたね。
私の場合、公演に来てくださる方のプレゼントが、お花やお菓子より、実用性のあるものを贈ってくださる方が多くて。みなさんあの何もない部屋を見てのことだと思います(笑)。入浴剤やコーヒー、amazonのギフト券をいただいたりと、本当に助けられています。ちなみにベッドはamazonのギフト券で買わせていただきました。お陰でだいぶ家らしくなってはきましたね。ただ緑や青が好きで、カーテンも青、シーツも青にしたら、男の子のひとり暮らしみたいになっちゃって(笑)。
YouTubeでは笑顔でいようと心がけています。マイナスな雰囲気でいると、やっぱり物事がうまくいかないから。できるだけネガティブはやめようと思っています。
YouTubeでファンの方もいっぱいついてくださって、応援のメッセージが来たり、街角で声かけられるようにもなりました。うれしい面もたくさんありつつ、やっぱり自分の中で悩む部分もすごくありましたね。SNSから離れる時間をつくらないと、自分が潰れてしまうと考えて、あえて距離を置くこともあります。
最近はストレス発散法もわかってきました。今ハマっているのが編み物。あの細々した作業をしていると、無心になれるというか。新春公演『白鳥の湖』の前に軽いぎっくり腰をして、そのとき先輩から「腰に巻ける三角ショールを持っておくといいよ」と言われたのがきっかけでした。いろいろ探してみても好みのものがなかなかなくて、じゃあ自分でつくっちゃおうと。
時間がかかりはするけど、やってみると楽しいですね。母が編み物をしていて、私も自然にできるようになっていた感じです。6時間くらい続けて編んでいることもあります。ショールのほかに洋服を編んでみたりと、いろいろつくっていて、やっぱり仕上がったときは達成感がありますね。でも“こんなにすごいのができました!”って言ったら、ストレスが溜まってるんだなって思われるかもしれないけれど(笑)。
今はバイトをしなくてもいい生活なので、踊りに集中していられます。踊り疲れる日々が本当に幸せです。一時期は週5でカフェのバイトをしていました。というのも入団してから1ヶ月余りはクラスレッスンしかなくて、朝の10時半にはもう終わっていたから、それ以降の時間はバイトにあてるようにしてました。けれど日生劇場公演『くるみ割り人形』のリハーサルが忙しくなって、8月の時点でバイトも週3、4日まで減って。10月には東京タワー公演があって、同時に10〜12月はずっと学校公演に行っていたので、そのころからはもうほぼバイトなしで生活できるようになりました。
今は教えのサポートと、アーキタンツで教えをしています。バレエを学びつつ、教えも学びつつの1年でした。入団当時はまだ私は教えない方がいいなと思っていたんです。自分の身体の使い方もちゃんとわかりきっていなくて、教えられるものがまだ少ないと思っていたので。ただ小さい子たちの教えのサポートや代講の機会をいただき、そこで教えることで自分が気づけることもあるんだなと思うようになりました。
今は子どもやジュニア、はじめてバレエを習う方のクラスを主に担当しています。私自身ずっとコンクールに出ていたので、バリエーションを見るのは結構得意で、ゆくゆくはそういうことができたらいいなと思っています。
どんなダンサーを目指していますか?
森岡>理想はすごく高いんです。新春公演もそうでしたけど、シンデレラストーリーのような感じで話題になって、先に名前が売れてしまったというプレッシャーがすごくありました。そこにある程度実力がついてこないといろいろ言われてしまうというのは目に見えていたし、今もまだそこに追いつく実力が伴っているとは思えないから、まずは自分の実力を上げていくしかない。
私は卓越したテクニックがあるわけでもなければ、すごく繊細な表現ができるわけでもないし、ものすごくスタイルがいいわけではない。上には上がいて、そのなかで私が持っているものって何だろうと思ったとき、オールマイティにそれぞれをこなすことはできると考えて。あとは体力、忍耐力、根性はある。体型はどうにもできないけれど、肉体改造次第で見方も変え変わるし、練習次第でテクニックもつく。今は自分が持っているものをどう広げていけるか。憧れのダンサーは、尚子先生と、マリアネラ・ヌニェスさん。日本のヌニェス様になれるぐらいの踊りが踊れたらいいなって思っています。
プロフィール
広島県出身。田中絵美、小池 恵子に師事。2017年から The Royal Ballet Schoolに2年間在籍。在学中に、バレエ団公演『Nutcracker』にてエンジェル、学年末公演『Sleeping Beauty』リラの精の従者、 Alastair Marriott作『Simple Symphony』、バレエ団学校公演Liam Scarlett作『The Cunning Little Vixen』Wood Peckerに出演。2019年からThe Sarasota Ballet Studio Companyに在籍。カンパニー公演Frederick Ashton作『Les Rendezvous』にてパドトロワ、その他、レパートリー『Sleeping Beauty』オーロラ姫, 『Western Symphony』コールド、『Le Corsaire』メドーラなど出演。2023年谷桃子バレエ団に入団。2024年新春公演『SWAN LAKE』全幕では入団初年度にて初の主役抜擢となり、東京文化会館満席にてオデット・オディール2役による主演を務める。
2012年:YAGP日本予選 プリコンペティティブ部門 Top12
2013年:Youth America Grand Prix 2013 ニューヨーク本選ファイナリスト/全国ジュニアバレエコンクールジャパングランプリ 第2位/北九州&アジア全国洋舞コンクール 第1位
2014年:全日本バレエコンクール 第4位/YAGP 2015 日本予選 Top12
2015年:全日本バレエコンクール本選出場者選考会プレステージ 第 1位
2016年:YAGP 2017 日本予選 第1位
谷桃子バレエ団公式HP
https://www.tanimomoko-ballet.or.jp
谷桃子バレエ団公式YouTube
@tmbcompany




