ジェローム・ベル『Gala―ガラ』インタビュー!
1985年から1991年までダンサーとして活躍。ダンサー活動を停止し、振付家デビューするまでの2年間、図書館で一日6時間本を読む日々を過ごされたとお聞きしました。そこではどんな発見がありましたか?
ベル>ダンスを理解する手段を見出しました。それは踊ることではなく、“ダンスが何を意味するか”ということでした。
作家として影響を受けた人がいたら教えてください。
ベル>山のようにいますよ!
ラ・リボット、クルト・ヨース、アラン・ブファール、トリシャ・ブラウン、ヴァーツラフ・ニジンスキー、マギー・マラン、クラウディア・トリオッツィ、マドンナ、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル、ジャン・コラーリ、ジュール・ペロ、ピナ・バウシュ、サミュエル・ベケット、マリウス・プティパ、オスカー・シュレンマー、シモーヌ・フォルティ、ライムント・ホーゲ、ボブ・フォッシー、バラタナーティヤム、エヴァ・マイヤー・ケラー、グザヴィエ・ル・ロワ、ウィリアム・フォーサイス、トラジャル・ハレル、アンナ・パブロワ、大野一雄、イヴォンヌ・レイナー、ロイ・フラー、マース・カニンガム、ビヨンセ、ミリアム・グルフィック、ヴァレスカ・ゲルト、土方巽、 カタック、スティーヴ・パクストン、ブルーノ・ベルトラオ、ボリス・シャルマッツ、ジョゼフィン・ベーカー、ルシンダ・チャイルズ、スヴェトラーナ・ザハロワ、アンナ・ハルプリン、ピチェ・クラチェン、ファビアン・バルバ、マリー・ヴィグマン、坂東玉三郎、ジョナサン・バローズ、フランソワ・シェニョー、ジョージ・バランシン、リア・ロドリゲス、ダナ・ミッシェル……。
いわゆるダンスらしいダンスが登場しないその作風を“ノン・ダンス”という人もいます。ご自身が考えるダンスの定義、身体性に見出す美しさとは?
ベル>ノン・ダンスって、全く馬鹿げてます! ダンスは身体と頭脳が一緒につくり出す表現です。
プロ、アマチュア問わず作品に起用されていますが、ご自身が考える魅力溢れる舞台人、アーティストとは?
ベル>その人自身の欲求と結びついている人です。
プライベートな質問をひとつ。世界各国を駆け巡る日々のなか、ほっとできるひと時とは?
ベル>子育て、本を読むこと、ヨガの練習、ですね。
埼玉公演は今回約6年ぶりとなります。上演に向け、意気込みと日本の観客にメッセージをお願いします。
ベル>『Gala―ガラ』を見逃さないでください! コンテンポラリー・ダンスの類を好きでなくても良し、ダンスや音楽や芝居に関する知識も必要ありません。友達、お母さん……、例えばあなたの7歳の姪を連れて来てください。全ての人のために『Gala―ガラ』はあるのですから。